2022.08.27のYouTube Live”つぼいのまこと”#3の内容を抜粋&まとめて紹介します!
(一部、わかりやすい記事にするため補足をしている部分があります)
外構
使えるウッドデッキにするには
デッキ材には、天然木と木片と樹脂が混ざった人工木があります
天然木は腐るしメンテナンスが大変というイメージがあるし、外構業者におすすめを聞くとほぼ必ず人工木と言われます
いえいえ、無塗装の杉の赤身をおすすめします!(天然木)
赤身、白太とは
赤身 白太 源平 東京木材問屋協同組合
木を切るとまるい切り口をしています、見ると芯に近い部分が赤っぽい色、外側が白っぽくなっているのが分かります。この色の違いから「赤身」「白太」といいます。
外構業者が人工木をおすすめする理由は、業者自身で施工ができるからです
一方、天然木を施工するのは大工の仕事
そのため天然木を希望すると、メンテナンス性と高い見積もりで牽制される可能性が高いです
実は、天然木のメンテナンスは無塗装より塗装のほうが手がかかります!
無塗装は、流木みたいに薄いグレーに経年美化していきます
塗装は、1年ごとに塗り直し、また塗り直しをしているうちに塗りムラができてなんだか汚く見えてしまうということになりかねません
また、木が腐るのは、湿気の多い空気が滞留しているせいで、虫食いもそれが原因で発生します
水に浸かったままの木は酸素に触れていないので腐ることはないし、海に沈んだ船も形がしっかり残っているのが良い証拠です
つまり、地面からの湿気を遠ざけ、風通しを良くすれば木が腐ることはない!
地面近くに設置したい場合は、砂利などを下に撒いて湿気が上がってくるのを防ぎましょう
心配な場合は、シロアリが好まないヒノキを採用してもよいでしょう
どんな高さや広さが使いやすいのかな?
最近は、室内の床とウッドデッキが掃き出し窓を隔て、同じ高さで作られているのを多く見かけます
室内を広く見せるための手法ですが、同じ床レベルにすることでウッドデッキに出ようという気持ちになり、より活用されやすくなります
椅子やテーブルを置いてバーベキューをしたり、子供がいるご家庭はビニールプールを置いたりできるように、6畳あると使いやすいウッドデッキになるでしょう
風通しの面からも活用度の面からも、1階と同じ床レベルにすれば間違いないのでは?と思いますが、デメリットもあります
近年激しさを増している台風やゲリラ豪雨の時期には、デッキに打ち付けた雨水が跳ねて窓が汚れます
また、黄砂の時期に窓を開けたら、デッキに降り積もった砂が大量に室内に入ってくることも
窓より5㎝下に設置すれば、これらのデメリットもカバーできますよ
かっこいいロックガーデンの作り方
ロックガーデンとは、岩石や砂利などを無造作に置いて、その隙間にツンツンした植物、サボテンや多肉植物などを植えるガーデニングスタイルのこと
似た言葉でドライガーデンというものもあって、ロックは石メイン、ドライは乾燥植物や高山植物メインといった分け方の印象です
ロックガーデンに使う石は、黒や灰色の栗石(グリイシ)が大きいのに安くておすすめです
栗石が安いのは国内で取れる建材だから
白っぽい石や茶色っぽい石は庭用の石なので値段が高いです
また、雑草が生えにくい石灰石を置いておくと、お庭の手入れが格段に楽になります
野菜を含むハーブ系は石灰を好むので、家庭菜園のときに石灰を土に混ぜ込みます
ハーブは元気に育って、雑草は育たない…控えめに言って最高です
ただ、石灰石は高いです
沖縄から持ってきたときは1トン10万円もしました…
石と一緒に木の板や鉄を使うと、経年でアンティーク化しますよ
家の経年変化に伴って外構も経年変化していくと、調和が取れた状態が長く続きます
アルミや樹脂はアンティーク化しませんし、コンクリートも変化がないのでおすすめしません
外構は家のあとに手をつけるので、気力もお金も途切れがち…
150万円も払ってショボい外構しかできないことに落胆される方も多いでしょう
道すがら目に留まるおしゃれな家は、外構にお金かけている家です
建築士は家自体をかっこ良くしがちで、外構を重視していないことも
外壁にお金をかけるより、外構にお金をかけたほうがかっこいい家になります
ぜひ、計画段階から300万円を外構費に取っておき、テンションの上がる外観にしましょう!
海に近い場所の注意点
海に近い場所は、塩害が心配ですよね
エアコンの室外機も塩害地域用、太陽光パネルもつけられない、車はサビサビ…
でも実は、塩害の他にも注意すべき点があります!
海に近い場所の注意点3つ
塩害
飛砂害
紫外線
海は遮るものがないので、強烈な風が吹きます
家の海側に玄関や窓がある場合、吹き上げられた砂で真っ白、じゃりじゃりになってしまいます
室外機や玄関、駐車場は陸側に配置するように設計してもらいましょう
位置を変えられるものはいいけど、外壁や屋根のガルバリウム鋼板はサビたりしないのかな?
高コスパ・メンテナンス性・性能の面から、外壁と屋根におすすめしているガルバリウム鋼板ですが、金属だからサビついてしまうのか不安ですよね
ガルバリウム鋼板には、塗装有りのものと無塗装のもの(素地仕上げ)がありますが、多くの場合は塗装有りが使用され、その塗装は25~30年ほど品質を保ちます
また、主にアルミニウムと亜鉛からできていて、亜鉛の特徴である犠牲防食作用(ぎせいぼうしょくさよう)をもつので、塗装が剥げても基本的にはサビることはありません
犠牲防食作用とは
溶融亜鉛めっきとは 渡新工業株式会社
腐食を防ぐ「犠牲防食作用」は、亜鉛めっきに、万一、キズが発生し、素地の鉄が露出したとしても、キズの周囲の亜鉛が「鉄より先に溶け出して」電気化学的に保護するため、鉄を腐食させない作用です。
最後に、紫外線
夏に海水浴に行くと、砂浜に出るだけでジリジリと焼かれるような感じがすることはないでしょうか
僕が経営しているWhole Cafeは愛知県美浜町の海ギリギリに建てているのですが、そのお店の海側の鉄骨だけがボロボロになってきているという体感があります
家の外壁にはガルバリウム鋼板をおすすめしていますが、ガルバだけだと倉庫的なイメージもするので、一部を塗り壁や木にするととても印象が良くなります
海辺の家の外壁は、焼杉がとてもおすすめです!
焼杉は、杉をあえて炭化させている外壁材です
炭化部分が経年劣化により無くならない限りは、塗料の代わりとなって内側を保護してくれますので、少々お値段は張りますが、長い目で見ておトクになります
その際は、半分焼いたような焦がし杉ではなく、炭化部分が分厚いものを選びましょう!
海辺は紫外線が強いのか
国土交通省 気象庁 紫外線の性質
地表面での紫外線の反射の割合は、地表面の状態により大きく異なります。
草地やアスファルトの反射率は10%もしくはそれ以下ですが、砂浜では25%、新雪では80%にも達します。
無垢の床
無垢材は、まず針葉樹と広葉樹に分かれます
針葉樹は、縦にまっすぐ伸び、約50年で建材として使用できる一人前の木になります
成長スピードが速いので、軽くて柔らかく、加工しやすい
木の内部に空気層が多くできるため、冬でも温かみのある床になります
広葉樹は、横に横にと枝葉をひろげ、針葉樹の約4~5倍の年月をかけて太い木になります
ゆっくりと成長するため、重くて硬く、加工に手間がかかります
木の内部にぎっしりと細胞がつまっているため、夏にはひんやりとした床が心地いいでしょう
無垢材の価格は、樹種、体積、節で決まります
針葉樹よりも広葉樹のほうが一般的に価格が高いが、針葉樹のヒノキは高価であり樹種による差が大きい
体積
木材の長さ(長尺>乱尺>UNI)と厚み(15~30mm)による体積が大きいほうが高価
節
無し>少なめ>多め、生き節>死に節>抜け節(パテで埋められている)
できるだけ安く無垢床を取り入れたい場合は、杉がおすすめです
針葉樹は、ヒノキ>松(パイン)>杉の順に安くなります
杉はとてもやわらかく傷がつきやすいですが、厚さ20mm以上の床板は布団を敷かずに一晩寝ても背中が痛くなりません!
傷をアンティーク化だと捉えられる方は、ぜひ杉のあまい香りに包まれてみませんか?
ステンレス
キッチンはステンレス天板を採用しようと思っている方、ステンレスにも種類がありますよ!
ステンレスには、高価なステンレス(18-8)と安価なステンレス(18-0)があります
ステンレス18-8 (≒sus304)
クロム18% + ニッケル8% + 鉄74% でできています
ステンレス表面にバリアをつくるクロムの作用と、ニッケルのバリア形成促進作用で金属サビを抑えます
ステンレスキッチンと検索してもステンレスの種類までは明記しているところは少ないです
どっちの素材を使っているのか、直接ショールームで聞いてみましょう
高価でも安価でもステンレスであれば固定資産税は一緒です
固定資産税ついて、もう少し詳しく知りたい方はこちらの記事もごらんください
窓
UA値
窓のUA値ってどのくらいなら快適なんだろう
窓の大きさによってUA値は変わるので、カタログ値では決められません
車の燃費偽装事件というと記憶にのこっている方が多いと思います
他社より多く売るために、カタログに良い数値を載せようとしてズルをしていたという話
良い数値を載せたいというのは住宅業界ももちろん同じです
海外と日本の窓の断熱基準が全然違うこと、皆さんは知っていますか?
日本の基準値は断然わるいです!!!
つまり、日本の“最高等級の窓”は、海外では“ふつう以下の窓”ということです
それなのにインターネットで窓を検索すると、どこの誰が何を根拠に比較したのかわからないランキングなるものが出てきます
海外製よりも日本製のほうがランキング上位になっているのは…何かの意図をかんじますね?!
海外製の窓
輸入サッシは大きく分類してこのような種類があります
キップ:換気用に窓の上部が倒れるように少し開く
スライダー:内側に引き出してからスライドする
ヘーベシーベ:少し上に浮いてからスライドする(日本の掃き出し窓のような形状)
日本の窓にくらべて気密性が高く、がちゃっとハンドルを回すとすべて内側に開きます
網戸は外に固定されていて、すき間から虫がはいり込む心配がありません
日本ではシックハウス症候群を予防する目的で2003年に24時間換気が義務付けられました
ビニールクロスのような化学系のにおいを嗅ぎ続けると病気になるから換気をする
つまり、自然素材のみで家を作れば換気もいらないくらいです!!
さいごに
最後までお読みいただきありがとうございます
次回のまとめ記事もお楽しみに!
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